今の時期、来期に向けての経営戦略を練るタイミングだったり、経営陣から言われた売上数値を達成するための事業計画を考えたり…、戦略立案に頭を悩ませている方が多いのではないでしょうか。弊社の決算は5月ですが、年末年始というキリの良いタイミングですので、年末の仕事納めの日には、メンバー自身の目標設定と計画を発表する機会を設けています。(メンバーにとっては、通常業務に追われながら、頭を抱えるいや~な時期ですね)

今回は、売上を試算するための方程式
「売上=販売単価×数量」
で、ウェブサイトの効果も考えてみよう、というお話です。
ホームページは持っているけど、効果がよくわからない!という方はぜひご一読ください。

「売上=販売単価×数量」

売上を試算するうえで基本となる計算式は「売上=販売単価×数量」で、みなさんも使っておられるのではないかと思いますが、初耳だという方のために、念のため例を挙げてご説明します。

例えば、カレー屋さん。カレーが1皿700円だったとして、1日の来店者数が100人だったとします。
1日の売上は
販売単価700円×数量100人=70,000円
です。
1カ月の売上は、営業日数を乗じて
1日当たりの売上70,000円×営業日数26日=1,820,000円 ……※
1年にすると、
1カ月の売上1,820,000円×12カ月=21,840,000円
と、掛け算を繰り返すことで、売上の試算をすることができます。

では、売上目標が決まっている場合はどうでしょう?
同じカレー屋さんが、1カ月に200万円の売上を作りたい。
1カ月あたりの売上は、上の※の式で計算したので、今回は、計画の売上金額から逆算をしていきます。
1カ月の売上2,000,000円=営業日数26日(固定)×1日当たりの売上???円
こちらの「???円」は、2,000,000÷26をすることで求められ、2,000,000÷26=76,924円(小数点以下切り上げ)となります。
さらに、1日の売上が76,924円必要なのであれば、カレーは何皿売れたら良いのでしょうか。
1日の売上76,924円÷販売単価700円=110皿(小数点以下切り上げ)
以上より、1カ月あたりの売上を200万円にしようと思ったら、1日当たり110皿の売上が必要だ、ということになり、現状の100人の来店を110人に増やす必要があります。(カレーは1人1皿でカウントしてOKですよね?)

この結果を受けて、現状1日当たり100人の来店があるカレー屋さんが、1日当たり110人の来店を創出するにはどうすればよいでしょうか。
「営業時間を長くする」「席数を増やす」「チラシを配る」…など、いろいろな施策があるかと思いますが、どれも厳しい!という場合には、「販売単価を高くする」という考えも検討することになります。
1日の売上76,924円=販売単価???円×来店数100人
???=76,924円÷100人
???=770円(小数点以下切り上げ)
1皿の金額を700円から770円に値上げすると、今の100人の来店でも200万円の売り上げを創り出すことは可能です。(値上がりしたことで来店者数は減少する可能性もありますが…)

このように、「売上=販売単価×数量」という計算式は、売上を考えるうえで基本となる方程式なのです。

1カ月の顧客獲得数が100件!?現実的ではない試算が出てしまった…

これは私が法人営業をしていた時の実体験なのですが、上長から言われた目標の売上金額を達成するために必要な顧客獲得数を試算したところ、1カ月あたりの顧客獲得数を現状の2倍にしなければならない、という結果が出ました。
今まで通りに営業をしていれば、単純計算で、2倍の接触件数が必要で、2倍の営業時間がかかることになります。1日のうち7時間を営業に費やしたとして、2倍にすると14時間…。それはさすがにできそうにありません。

そこで、今まで通りの営業スタイルを変えなければならない、という考えに至ります。

このときに選んだ手法は「新規開拓営業をウェブサイトにしてもらう。私はその問合せの対応をすれば、2倍の件数でも対応できるのではないか」というもの。
ウェブサイトを、ターゲットとなる見込み客に見てもらえるように作りこみ、WEB広告を運用しました。
結果、今までほとんどなかったウェブサイトからのお問い合わせが増加し、新規開拓の営業時間を増やすことなく、目標を達成することができたのです。

さきほども述べましたが、この事例は法人営業です。
今の時代、BtoBでもインターネットでの情報発信は欠かせません。インターネットで検索して問合せ、購買するのは、BtoCだけではなくなっているのです。実際に、みなさんも今、ビジネスの課題を解決したいと考えてインターネットで検索した結果、弊社のウェブサイトをご覧になってくださっているのではないでしょうか?

ホームページの集客効果の考え方も「売上の方程式」と同じ

ホームページは24時間365日動いてくれる営業パーソンです。
見込み客が気になってインターネットで検索したら、欲しかった情報が手に入る。お客様のニーズが顕在化しているところにアプローチできるのですから、飛び込み営業よりも効率が良さそうな気がしませんか?
そんな素晴らしい営業を叶えてくれるかもしれないホームページですが、どうすれば集客効果が得られるのか、集客・売上はどれくらいの数値を見込めるのか、そんなこと試算できるの?と思っておられる方も少なくないのではないでしょうか。

ウェブサイトは、ほとんどの閲覧状況を取得することができます。
どの地域にいる人が、どんなデバイス(パソコン、スマホなど)で、どれくらいの時間にどこのページを見たのか
これらはすべて把握できます。
報告書も、ある程度自動化して作成することもできます。

ウェブサイトの集客効果は、一般的に「コンバージョン率」という指標を用いて考えます。
コンバージョン率とは、ウェブサイト1訪問(1ユーザーで計算する場合もあります)がお問合せや購入完了する割合のことをいいます。
例えば、100人がホームページを閲覧して、そのうち1人がお問い合わせをした場合、1÷100=1%
コンバージョン率は1%となります。

ですので、ホームページでお問い合わせを10件獲得したいとき、コンバージョン率が1%だったら、
お問い合わせ10件=コンバージョン率1%×訪問数???回(ユーザー???人)
訪問数???回(ユーザー???人)=お問い合わせ10件÷コンバージョン率1%
???=1,000
訪問数1,000回(ユーザー1,000人)を獲得すればよい、という計算をすることができます。

この計算、さきほどの「売上の方程式」に似ていませんか?
「お問い合わせ件数」を売上、「コンバージョン率」を販売単価、「訪問数(ユーザー数)」を数量に置き換えると、ホームページの効果を計算する方程式に変わります。

コンバージョン率が改善できればお問い合わせ件数も増えますし、訪問数が増えれば、これもまたお問い合わせ件数は増加します。
訪問数を増やすためには、広告を活用したり、SEO(検索エンジン最適化)と呼ばれる対策を行ったり、SNSなどの他媒体を活用してホームページへの動線(リンク)を作ったり、とさまざまな方法があります。
また、コンバージョン率を改善するためには、ホームページをリニューアルしたり、EFO(フォーム最適化)を行なったり、という方法も有効です。
現在のホームページのアクセス解析をして課題を発見すれば、どの方法をとるのが良いのかは自ずと決まります。

ホームページでの集客が最適解とも限らない

今まで、「ホームページは24時間365日働く営業パーソンだ」とか、「BtoBでも今の時代はホームページ集客が大切だ」とか、ホームページの活用を促進するようなことをたくさん述べてきましたが、私たち株式会社きびだんごは、ただ単純に「ホームページを何とかして活用してほしい!」と願っているわけではありません。

お客様のビジネスの内容によっては、ウェブを活用するよりももっと良いかもしれない手法がある可能性もあります。
たとえば、トラックやタクシーの運転手さん向けの商品やサービスでは、仕事中は運転をされているわけで、インターネットに繋がる時間が他の業種の方よりも少ない可能性があります。
ご高齢の方向けの商材も、他の年齢層をターゲットにした商材よりはウェブの活用による効果は少ないかもしれません。

私たちが最も大切にしていることは、「お客様のお客様を考える」ことです。

お客様のビジネスを理解したうえで、最適な集客戦略をご提案する。
私たち株式会社きびだんごは、ただ動画を作ったり、広告を出したり、ホームページを作ったりする会社ではありません。
お客様のビジネスの課題解決をする。それが弊社の経営理念です。
「ウェブとかホームページとか、SNSとか…なんかよくわからないけど、とりあえず困った!」という方は、一度ご相談ください。
経営コンサルタントと集客、各種制作のプロ集団が、お客様の課題を解決します。

「集客戦略コンサルティングサービス」についての詳細はこちらからご覧いただけます。