皆さまは、テレビはずっとつけっぱなし派ですか?それとも最近はもっぱらYouTubeなどの動画視聴サービスばかりで、地上波は観ない派ですか?
一人暮らしをして以来、朝目覚める前から寝落ちた後までずっとテレビはつけっぱなしの本郷です。あ、外出時はちゃんと消しますよ。

 

少し前の話ですが、電通が「2018年 日本の広告費」という調査をまとめ、ニュースリリースを発表しました。
その調査によると、2018年の日本の総広告費は6兆5,300億円(前年比102.2%)で、そのうちのインターネット広告費は1兆7,589億円(前年比116.5%)と、地上波テレビ広告費1兆7,848億円に迫るところまで成長しています。
今回は、インターネット広告費がなぜこんなに成長し続けているのかについて考察していきます。

 

<2018年 媒体別広告費>

 

広告費(億円)

前年比(%)

構成比(%)

マスコミ四媒体広告費

27,026

96.7

41.4

 

新聞

4,784

92.9

7.3

雑誌

1,841

91.0

2.8

ラジオ

1,278

99.1

2.0

テレビメディア

19,123

98.2

29.3

 うち地上波テレビ

17,848

98.2

27.3

 うち衛星メディア関連

1,275

98.1

2.0

インターネット広告費

17,589

116.5

26.9

プロモーションメディア広告費

20,685

99.1

31.7

 

屋外

3,199

99.7

4.9

交通

2,025

101.1

3.1

折込

3,911

93.8

6.0

DM(ダイレクト・メール)

3,678

99.4

5.6

   

総広告費

65,300

102.2

100.0

株式会社電通「2018年 日本の広告費」

http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0228-009767.html

 

インターネット広告費の成長が総広告費の成長を牽引

広告費の総額は前年比102.2%と増加したのですが、その成長を牽引したのは、何といっても「インターネット広告費」でしょう。
インターネット広告費の大半は「運用型広告」と呼ばれる、検索連動型広告やディスプレイ広告、SNS広告などで、弊社での取扱いも年々増加しているものです。

運用型広告とは、WEBサイトやアプリのどこかにある広告枠を入札して買い付けて広告を配信するもので、屋外看板や新聞広告のように、大きな費用をかけて1つの広告を出稿したら完了というものではなく、プロモーションの目標を達成するために予算や配信先、ターゲットを変更・改善しながら運用する広告です。

インターネット広告費が成長するということは、WEBサイトやアプリの広告枠が増えるということ、つまり、インターネットやアプリの利用者が増加し、接触時間も長くなっていることを表しています。
皆さまも、インターネットやアプリの利用時間が長くなっていることを実感しておられるのではないでしょうか。

1日が24時間であることは変わらないので、インターネットの利用時間が長くなった分、何かをする時間が減少しているはずですよね。
それが広告費が減少した媒体との接触時間だといえます。

朝晩ポストに投函される新聞を読む代わりに、インターネットのニュースサイトで気になる記事をピックアップして読んだり、雑誌を購入する代わりにSNSやニュースアプリなどで情報収集したり、テレビでバラエティ番組を観る代わりにYouTubeで動画を楽しんだり…、どれもインターネットに置き換わっていないでしょうか。
そして、これからIoTが発達すると、さらにインターネットの接触時間、接触頻度は高くなります。

 

広告の出稿媒体、どう選ぶ?

生活者をとりまく環境は日々変化していますが、変わらないこともあります。
それは、「広告はターゲットユーザーに見られないと広告としての役目を果たさない」ということです。

若い人たちはテレビを観る時間が極端に短くなっていると言われています。そんな中でもテレビのCMを選びますか?また、携帯電話を持っている60歳以上の方のうち、スマートフォンを持っている人は6割を超える時代に、インターネット広告を検討しないで良いのでしょうか?

時代が変わっても、広告の出稿先はお客様の居るところ。
見込み客が居るところに広告を出稿するためには、何よりもお客様の行動を知ることが大切です。

 

広告は「場所」から「人」へ

インターネット広告が急成長を遂げることができた理由は、インターネットの利用時間が増えたことに加えて、今からお伝えする点を技術で叶えることができたからではないかと私は考えています。

屋外看板や交通広告は、その場所に居る人にしか見られる可能性はありません。
新聞や雑誌は、それらを購入した人にしか見られる可能性はありません。
インターネット広告も同様に、指定したWEBサイトの指定の広告枠にだけ広告を配信することも可能ですが、運用型広告は「場所・広告枠」を押さえるのではなくて、「人」に配信するという考え方が主流です。

ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、あるWEBサイトの同じ位置にある広告でも、見る人(正確にはブラウザ)が違えば、表示される広告は違います。

たとえば、同じニュースサイトを見ているAさんとBさんがいるとします。同じサイトを見ているにもかかわらず、年末年始にむけて海外旅行を考えて情報収集をしていたAさんには旅行会社の広告が配信され、年内にふるさと納税を申し込もうと考えているBさんにはふるさと納税の広告が配信されます。
Aさんには、旅行の情報を集めていないときにも旅行に関する広告が表示されるようになりますし、Bさんにも同様に、ふるさと納税に関する広告が多く表示されるようになります。

つまり、インターネット広告は場所に依存するのではなくて、人(見込み客)に対して広告を配信できるので、屋外看板や新聞・雑誌といった場所依存の広告よりもターゲットに届きやすいのです。

 

以上の理由から、生活者のインターネットの利用時間が長くなっていることに加えて、機能としてターゲットに届きやすい広告が配信できるインターネット広告が成長するのは自然なことでしょう。
「インターネット広告に興味が湧いたけど、どうやって始めたら良いかわからない」「インターネット広告がすごそうなのは分かったけれど、それでもまだ効果に不安がある」という方も、インターネット広告を始めてみようと思われたのであれば、ぜひ弊社にご相談ください。