SNS運用に失敗しないために|企業アカウントや広告を運用する前に知るべきポイントとは?
「SNS広告を始めたい」「企業アカウントを作って情報発信したい」といったご相談が増えています。InstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSは、個人のツールとして広く浸透している一方で、ビジネスに活用する際には注意すべきポイントが多くあります。
特に、ターゲット設定や目的の明確化、各SNSの特性を理解しないまま運用を始めてしまうと、思ったような成果につながらないことも。
本記事では、SNSマーケティング初心者の方や、企業アカウントの運用を検討している担当者向けに、SNS運用の基礎から各プラットフォームの特徴、成功させるためのポイントまでをわかりやすく解説します。これからSNS広告を始める方も、今の運用を見直したい方も、ぜひ参考にしてください。
SNS広告・運用を始める前に考えるべき3つのポイント
SNSアカウントを開設して情報発信や広告を始める前に、以下の3点を明確にしておくことが成功のカギを握ります。
- 誰に届けたいのか(ターゲット)
- どんな情報を届けたいのか(目的)
- 運用のゴールは何か(例:お問い合わせ獲得、販売促進、認知拡大など)
これらを明確にすることで、どのSNSを使うのが最も効果的かを判断することができます。
主要SNSプラットフォームの特徴と適した活用方法
Facebook|オフィシャルな発信に適したSNS
Facebook広告の特徴は「原則、実名登録制であること」です。
Facebookを個人で利用する際には、基本的には実名で登録する必要があり、生年月日なども登録しなければなりません。
また、20代~50代の利用者が多く、実際に面識のある方とだけFacebook上で「友達」になって繋がっているという方も多いと思います。WEB業界や広告業界などでは、お取引先の方ともFacebookで繋がっているという方も少なくありません。
そのため、個人ユーザーの投稿も、転職や引越などの人生の節目となるようなお知らせなど、比較的硬めな情報発信が多くなります。もちろん、日々の出来事を投稿する方も少なくありませんが。
企業アカウントの場合も、Facebookを利用しているユーザーの特徴に合わせて、オフィシャルな硬めの情報発信をしているものが多いです。
「バズる」ことを期待してSNSに関心を持った方もいらっしゃいますが、Facebookについては、企業アカウントを「いいね!」した人に対して情報が届くことになります。その情報を受け取った人が「シェア」すれば拡散していきますが、よほどのことでない限り「シェア」されることはありません。なぜなら、「シェア」は、シェアするユーザーが自分のアカウントで投稿することになるからです。先ほども申し上げた通り、オフィシャルな情報発信が中心になりがちなFacebookにおいて、自分のアカウントで「シェア」する情報は、自分の他の情報と重要度が同じ程度であるべきだからです。
Facebookの企業アカウント・広告運用まとめ
- 利用者層:20代後半~50代の社会人中心
- 発信スタイル:転職・引越などの節目、企業ニュース、ブランディング向き
- おすすめ用途:コーポレート情報の発信、BtoB企業のブランディング
Facebookは拡散性よりも「信用性」を重視した情報発信に適しており、公式感のあるコンテンツが好まれます。
X(旧Twitter)|拡散力が高く、話題性の高いもの、面白いものが好まれる
Facebookと違って、Xはユーザーネーム(ニックネーム)で登録するので、趣味や関心が近い知らない方とも繋がっていく傾向が強い。
ユーザー層としては、10代~20代の利用率が圧倒的に高いこと、芸能人や有名人の発信が多いため、そのファン層が利用している傾向があります。
利用者層が10代~20代であることから、若者中心のサービスや趣味・関心を中心に企業アカウントも使われることが多いですが、そうでない企業も、フランク・カジュアルな言い回しでアカウント運用を行い、人気を得ているものもあります。
Xの特徴は拡散力。特に「面白いもの」や「話のネタになりそうなもの」については「リツイート」されやすい傾向があります。「リツイート」はFacebookの「シェア」同様、情報を受け取った人が「リツイート」することで、その人のフォロワーに対して拡散していきますが、Facebookの「シェア」と比べると、実名登録ではないこと、利用者が若者中心でSNSの発信についての抵抗が比較的少ないことから、「リツイート」されやすい傾向があります。
Xの企業アカウント・広告運用まとめ
- 利用者層:10代~20代の若年層
- 発信スタイル:カジュアル、ユーモラス、話題性重視
- おすすめ用途:若者向けサービス、トレンド系情報の拡散、キャンペーン告知
「リツイート」による拡散力が非常に高く、バズを狙ったマーケティングにも向いています。
Instagram|ビジュアル重視のSNS。女性ユーザーに強い
Instagramは、FacebookやXと違い、画像や動画がメインのSNSで、テキストはあくまで補足レベルのものと考えられています。
「インスタ映え」という言葉が流行語になりましたが、カッコいい、イケてる写真が撮れたらInstagramに公開する、という時代は少し落ち着きを見せており、現在は「ストーリーズ」をはじめ、「日常のシーンを切り取る」という使われ方にシフトしつつあるように感じています。Instagramのユーザーは、10代~30代の女性が中心ですが、スマホで写真を撮って、文章入力をあまり行う必要がないことから、40代以降の方にも利用者が拡大してきています。
Instagramの特徴は「#(ハッシュタグ)」をつけた単語・短文で画像を検索できること。検索結果の画像・動画の中から、目に留まったものを閲覧し、「いいね」「保存」することができます。
また、Facebookの「シェア」やXの「リツイート」に該当する機能はないため、拡散性は低く、通常の画像・動画投稿からは外部サイトにリンクすることもできませんが、「ストーリーズ」という24時間で消える投稿は注目の機能です。「ストーリーズ」を使った時間限定のクローズドなプロモーションやライブ配信など、活用の幅は今後広がりそうです。
Instagramの企業アカウント・広告運用まとめ
- 利用者層:10代~30代の女性が中心。40代以降にも拡大中
- 発信スタイル:写真・動画主体、ストーリーズでの短期プロモーション
- おすすめ用途:商品プロモーション、店舗・ブランド認知拡大、EC導線設計(広告活用)
Instagramでは自然なビジュアル表現と世界観づくりが重要です。シェアやリツイートといった拡散性は弱いため、広告との併用が効果的です。
ビジネスに最適なSNSは?
これまで各SNSの特徴をお伝えしてきましたが、いかがでしょうか。
- 誰に届けたい情報なのか(ターゲット)
- どんな情報を届けたいのか(目的)
- 運用のゴールは何か(問合せ獲得、販売、認知拡大など)
を明確にすること。
これによって、活用するSNSをうまく選定し、ターゲットに合わせた運用が大切であるということをご理解いただけましたでしょうか。
特に企業SNSアカウントの運用は、情報収集をはじめ、片手間でできる作業ではない可能性もあります。限られた人材資源、限られた時間のなかで、効率よく運用していくには、ターゲットや目的・目標の決定と、それに合ったSNSの選定が重要です。
弊社ではSNSアカウントの運用代行もお受けしていますので、社内にリソースが足りない方や、やっぱり難しいので運用を任せたいという方は、お気軽にご相談ください。